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日食 in Tibet
May 31, 2012

金環日食

去る5月21日、月が太陽を隠し金色の環を作る壮大な天体ショー、金環日食に日本全国が沸いた。宇宙マニアの私も、3倍で太陽を望める専用のグラスを前々から準備をし、その瞬間を心待ちにしていた。天気予報の通り、東京上空はあいにくの曇り・・・しかし運良く、雲をすり抜ける様に太陽はしばしば顔を覗かせ、月に食べられていく過程に息を飲んだ。そして、金環へ。太陽には雲の薄いベールが掛かり、グラスを使わずに直接肉眼でその環を見られた。薄暗い虚空に光るリングはまるで神話の世界の様で、辺りの喧噪は止み、時も静止した・・・その瞬間、25年前の記憶が鮮やかに蘇ってきた。

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1987年9月23日、沖縄で金環日食が観察出来たその日、大学生の私はチベットを独り旅していた。乗り合いバスは茫漠たるチベット高原を北を目指しひた走る。ふと、隣席のチベット人が紙片に漢字で「・・食」と書いて見せた。「食」とあったので、「いや、お腹は減ってないよ」と私は雑記帳に書き筆談した。彼は苦笑して首を振り、窓の外を指差す。何のことか分からず、窓外に目をやった。すると、何やら様子がおかしい。真っ昼間なのに薄暗い。再度、彼の字をよく見た。「日食か!」辺りはどんどん暗くなっていく。まるで、夕方のよう。部分日食に遭遇したのだ。初めての経験、しかもチベットでの神秘的な体験に大いに興奮した。帰国後知ったのだが、私がバスより天空を見上げていた丁度その時、ラサ(チベットの都)では中国政府に対するチベット民衆による大規模な暴動が起きていた。あれから、早25年。チベットの状況は一向に良くならず、否、悪化の一途を辿っている。抗議の焼身自殺をする者も後を絶たない。「チベット問題」を無視する日本のマスコミ(特にテレビ)、政府、企業の姿勢も相変わらずだ。

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深い残像と余韻を残し、月は太陽から遠ざかっていった。再び輝きを取り戻した太陽の光が新緑を鮮やかに照らし出す。周囲に満ちる生命の波が蘇り、躍動し始める。

チベットは未だ日食のままだ。それは、人間社会そのものが未だに暗がりの中にあることを意味する。

「光」が射すのは一体いつになるのだろうか。

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テーマ:チベット - ジャンル:海外情報

【2012/05/31 23:55】 | チベット問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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