『チベット難民』上映会 & DVD
May 31, 2008




最後の記事から、早、一ヶ月。 月日が経つのは本当に早いものだ。

この間、ビルマのサイクロン災害、中国の四川大地震などアジアで大規模な自然災害が立て続けに発生した。

ビルマの死亡者と行方不明者数は13万人以上。被災者は200万人以上に及ぶという。91年、バングラデシュのサイクロン災害を取材したことがあるので、現場の悲惨な状況は容易に想像出来る。「親が流されていくのを木の上から見ていたの...」と話したバングラの幼女の顔が鮮明に蘇ってくる。一日も早い復興と共に、アウン・サン・スー・チー女史を中心とする民社社会の実現を心より願わずには入られない。

ビルマでの災害の衝撃が冷めやらぬ5月12日、今度は中国の四川省で大地震が起こった。「阪神大震災」の何と10倍もの地震波のエネルギーだという。死者6万人以上、ケガ人30万人以上、行方不明は2万人以上。山間部の村々の詳しい状況は全く分かっていない。今後、この数字は確実に増えていく。私の甥や姪と同じぐらいの多くの子供たちも瓦礫の下敷きとなり死んだ...旅や取材で訪れたことのある四川での大災害...言葉も無い。ただ、今は、哀悼の意を表したい。

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「ビルマと中国の大災害で、マスコミ、特にテレビ報道から『チベット問題』は消えてしまいましたね」

その問題に関心のある近所の理髪店のマスターは嘆息ぎみに言った。

同様の印象を持たれている方も多いだろう。先の記事に書いたとおり、「チベット問題」をマハトマ・ガンジーのビジョンの中できちんと位置づけが出来ていない現状では、このようなことはやむなし。即ち、「今のままでは、『チベット問題』など、他の更にセンセーショナルな問題やイベントの数々の中に直ぐさま埋没してしまう可能性大」なのだ。

「問題」の適切な位置づけ及び的確な認識が出来ていないと、次の様な軽率極まりない発言も当然起こってくる。

「チベット人に対する中国の処遇に不満がある。友人であるダライ・ラマへの対応も悪い。(四川)大地震が起きた時、『カルマ(業)なのか』と思った」

香港のテレビ局の取材に対し米国女優のシャロン・ストーンが語った言葉。全く、何をか言わんや...この地震ではチベット族の多くも被災しているのだ。

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「Sharing the Dalai Lama's vision for Tibet(チベットに関するダライ・ラマのビジョンを共有しましょう)のタイトルでメールが届いた。アメリカのチベットサポートNGO・International Campaign for Tibet への寄付を促す米国俳優リチャード・ギアのメッセージだった。中国政府のチベットでの人権弾圧やダライ・ラマへの不当な発言を非難してはいるが、件名の「Dalai Lama's vision for Tibet」はどこにも見当たらない。

武力(暴力)を基盤とする「アメリカ」という権力からのメダルを未だ返還しないダライ・ラマに、一体、チベットのための具体的などのようなビジョンがあるというのだろうか? 私は知りたい。

自らの「問題点」を省みることなく幾ら対峙する相手(中国政府)を非難したところで、「チベット問題」の解決の糸口は見えてこない。“良き風”は吹かない。先の諸記事(『非暴力と権力』;『”チベット騒乱”ー 非暴力で蒙を啓け』;『「暴力」には「非暴力」を』;『犀の角のように』)に書いたとおりである。

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さて、各地の有志の方々が『チベット難民-世代を超えた闘い』の上映を企画して下さっている。有り難うございます。

 ■ 伊那市立図書館(長野)(6月9日(月))
 ■ 神戸映画資料館 (7月26日(土)・27日(日))
   「特集“チベットへの旅”」
 ■ シネ・ヌーヴォX(大阪)(7月19日(土)~25日(金))
   「“チベットを知ろう2008”/ ”What's happening in Tibet”」

「東京都写真美術館」での上映も予定されています。スケジュールが決まり次第お伝えします。

 
最後になりましたが、長年多数のリクエストを頂いていた『チベット難民』のDVDがようやく発売の運びとなりました。ご関心のある方は、ご購入並びにご自身のブログ、HP等でご紹介して頂ければと存じます。改めまして、このドキュメンタリーを通じてチベット難民の非暴力の闘いの「原点」を感じて下されば幸いです。


チベット難民-世代を超えた闘い(個人用)チベット難民-世代を超えた闘い(個人用)
(2008/05/16)
ダライ・ラマ14世 ほか

商品詳細を見る


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Jun. 11, 2008

「東京都写真美術館」での上映スケジュールが決まりました:

世界報道映画特集(主催:アップリンク)」:(6月27日(金))
詳細はこちらでご確認下さい。



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【2008/05/31 23:36】 | チベット問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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